初恋
「賢人~」
保健室の鍵を掛けた途端、女は俺の身体を触りはじめる
背伸びをして唇が近づき、手で遮る
「キスはしたくない」
キスはいらない
女とは身体の関係だけで充分
「もうっ、」
それでも早くと言わんばかりに身体を密着させてくる
バカな女
「きゃっ」
「は?」
ベットに押し倒すと、女の声ではない別の声が
「な、なにしてるのよ!」
女が慌てて布団を捲ると……………
あいつ、高瀬だ
「早く出ていきなさいよ!」
「…………………」
熱があるからか顔が赤い
俺がさっき絡んだ時も熱があったのだろうか
高瀬はチラッと、俺を見るとダルそうに身体を起こした
それが気に入らなかったのか女は更に怒りはじめた
「賢人はあんたみたいな処女は相手にしないのよ!」