初恋







「素敵な彼氏がいて、素敵な幼馴染みがいる実咲ちゃんが羨ましかったの




実は私、実咲ちゃんのこと嫉妬してたの」






「え?」




「中野くんと同じクラスになって、女の子達が騒いでるの聞いててね、




実咲ちゃんのことも耳にしたことがあったの




何度か教室に翔馬くんと来たことあったでしょ?」






「あ~、うん」





「それで、バレー部のエースで





私が無いもの全部持ってる気がして




変わりたいと、やり直したいと思って転校してきたけど





どこから聞いたのか何度か関係した男子にも見付かったこともあって絡まれたりしたから





やっぱりやり直すなんて無理なんだって思ってたの」






私の行いが悪かったから、って悲しく笑う高瀬を抱き締めたかった




でも、全部聞きたかった





高瀬の言葉を







「そんな時にまた、帰りに待ち伏せされて




断って、嫌がってたら翔馬くんと実咲ちゃんが助けてくれたの





実咲ちゃんはきっと察してくれたんだと思う





でも、私は中野くんの幼馴染みってわかったから悪態ついて………」





「え?高瀬が?悪態?」





思わず声に出してしまった





想像つかない




でも、だから今の二人の関係があるのか







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