初恋
平穏
「賢人、おはよう」
「……………はよ」
素っ気ない返事でも、嬉しそうに笑う母
こんな風に笑える日が来るなんて無いと思っていた
「賢人……………あの、高瀬さんとは………」
「……………」
なにこれ?
母親に彼女の事聞かれるのってこんな恥ずいの?
「彼女だよ」
「賢人…………その、ちゃんとお付きあいしてるの?」
あー、そういうことか
俺の女関係だってわかってるだろう
高瀬のことも遊びと思ってるのか
「本気……」
「まぁ!そうなのね!良かった!
今度、連れてきてちょうだい!
話したいことも沢山あるし、謝りたいの…………」
「わかった」
俺が本気なのが余程嬉しいのだろう
彼女すっごく可愛いわよね~!なんて笑顔で言ってくる
高瀬の人徳なんだろうな
こうやって、味方が増えていくのだろう