初恋
「中野くん…………」
ハッと我に返る
「あ、ごめん…………」
とんでもない独占欲
吐き出した独占欲はしっかり聞かれてしまって
少し高瀬と距離をとる
「情けねぇ……………」
「中野くん!聞いて?」
高瀬は俺の手をぎゅっと握って、とった筈の距離を縮めた
俺を安心させる様に
「昨日ね、お父さんとお母さんに中野くんの事、伝えたの
そうしたら、自分を隠しているのが恥ずかしくなって
いつまでも過去を引き摺ってる気がして……………
変わるために来たのに…………
中野くんだって、実咲ちゃんも翔馬くんも居てくれるのに
それで、今日……………」
「うん、そっか、ごめん…………
俺……………なんかダサいよな………」
「ううん!嬉しかったよ!
こうやって、話できて………
中野くんの気持ち聞けて……………」
一生懸命、話をしてくれる姿が愛しい
大きな瞳に、真っ白な肌はほんの少し赤く染まって
真っ黒で艶やかな髪