あなたはまだ私を想ってくれていますか?
あなたの中に私はいますか?
私と彼の距離
「水瀬先輩。コーヒーです」
「あぁ。」
彼が見ているのはパソコン。
私のことは少しも視界に入れずにチラリとコーヒーに目をやり、またパソコンと向かい合う。
こんな事、日常茶飯事。
いつもの事。
そう心の中で自分に言いながら、その場を離れてその部屋の真ん中に置いてある机の前に座る。
音楽を聴くためイヤホンを付けて静かにコーヒーと一緒に作った紅茶を飲みながら、リズミカルにパソコンを叩く彼を見る。
サラサラな黒髪
切れ長な聡明な目
顔立ちの整った隙のない風采
どれをとってもつい見惚れてしまうような人。
そんな彼が私の彼氏だなんて本当にもったいないくらいだ。
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