あなたはまだ私を想ってくれていますか?
水瀬先輩はその女性と話をしているようで、何かを言いながら照れたようにむすっとした顔をしたり
何かを思い出すように優しい笑顔を見せていた。
「っ…」
「!?美智。どうかしたの?」
真面目な顔で私に小さい声で尋ねる。
「窓際のテーブルに…水瀬先輩が…」
泣くというよりショックで俯いたままそう言う。
奈海は窓際のテーブルを見て私の手を引き店員さんに何かを言った後店を出た。
「…美智…」
「奈海…」
「…会社の人だよ。
付き合ってるわけじゃないよ…。きっと。」
強くこぶしを握りしめながらそう呟いた。
「だけど…やっぱり水瀬先輩の隣には私はいるべきじゃない。」