あなたはまだ私を想ってくれていますか?
あ、そういえば…
そんな風に声をかけられ棗くんに目を向けて小首を傾げる。
「例の彼氏とはどうなってるの?」
その言葉にピクリと肩を震わせて動きが止まる。
棗くんとぶつかったあの日。
即ち、水瀬先輩が美人な女の人とカフェにいる所を見てしまったあの日から…
…2週間…?かな。
あれから水瀬先輩のところには行ってない。
週に一回。
水瀬先輩のお仕事がおやすみの日曜日だけ。
それを毎日楽しみにしてて、
ただ近くにいる水瀬先輩の存在を感じられるあの時間。
パソコンにばかり目を向けていることが寂しくて、悲しくて…
だけど、水瀬先輩が近くにいるって安心できるかけがえのない時間だった。