あなたはまだ私を想ってくれていますか?
「だから何だよっ
今カラオケいける気分じゃねーの!」
そうつかまれた腕を何度も振り払いながら引きずられていく。
どっからこんな力でてんだよ。
「いいからいいから」
ほぼ無理やりに俺の腕を引っ張ってカラオケルームの一室のドアの前に来た。
もう諦めた俺は大人しく陵の隣に立つ。
「晴。」
珍しく真剣な表情をした陵に視線だけ向ける
それを見た陵は少しだけにっとはにかんで
「この扉を開けたときお前は俺に感謝することになるであろう」
そんなことを言った。
「なんだよそれ」
少しだけ笑ってそう聞くと、陵も同じように笑って扉を開ける。