あなたはまだ私を想ってくれていますか?
"扉を開けたときに感謝"?
確実に確信を持っていたであろう言葉にどんなことか少し楽しみにしながら扉の向こうを見る。
「はいはい!みんな大好き 水瀬 晴 登場!」
…黙ってほしい…切実に。
そんなことを思いながら部屋の中を軽く見渡すと、男女が数人。
…これは…合コン、か。
喜ぶわけねーだろ。馬鹿なのか。
いや、初めから馬鹿ってことは知ってたけど。
ため息をつきながら、なんとなく端っこに小さくなって座っている女を見る。
「あ…」
誰にも聞こえないくらいの小さくかすれた声。
その子とパッと目が合う。
少しだけびくっと体がはねたその子を見て、少しだけ傷ついちゃってる俺。
はぁ。女々しいな。
そんなことを考えていると目が離される。