漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
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「ところで恭、茉弘ちゃんて姫になるんだよね?」
春馬が、袖で涙を拭いながら恭に聞く。
「そのつもりです。」
恭は、ニッコリ笑って答える。
「えええぇぇぇ!?!?」
「直、煩いよ。」
「ま、ま、ま、ま、茉弘ちゃんて……恭と……そうなわけ!?」
「え?今更?」
春馬が、呆れた顔で直を見る。
「だ、だ、だ、だって、恭!そういうんじゃないって言ってたじゃんか!!」
「いつの話よそれ。茉弘が初めてここに来た時じゃないの?」
百合さんも溜め息を付きながら、呆れたように言う。
「な、何だよそれ!!俺密かに茉弘ちゃん狙ってたのに!!!やっぱりそうなんじゃねーか!このムッツリ助平!!」
「「いや、全然密かにじゃないから。」」
百合さんと春馬がハモる。