漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
「それじゃあ、行きますか!」
「ひゃあ!」
急に体がフワッと浮き上がって、思わず恭の首にしがみつく。
なっ……なっ……
お、お姫様抱っこ!?
恭はあたしを抱いたまま、観客達が作る花道を一歩一歩進んでいく。
その先に待つのは、見たことのあるバイク。
恭のバイクだ。
それを筆頭に3台のバイクが並んでいる。
きっとこれは、太一達のバイク。
恭は自分のバイクにあたしをそっと下ろすと、一度じっとあたしの顔を覗き込む。
そして、あたしのおでこに優しくキスをしてバイクに跨がった。
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