漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
「違うよ。酒は理さんからの差し入れ。二人に今年最後の挨拶に行ってきたんだ」
そう。
今日は大晦日。
一年を締め括る大切な日。
煌龍の倉庫は、珍しく午前中から解放され、自由参加で集まって年越しパーティーならぬものを行なっていた。
あたしと恭は、その買い出しついでにお星さま☆に行って、理さんと柚菜さんに挨拶をしに行ったんだ。
柚菜さんは1月に臨月に入るらしく、「お腹パンパンでしょ?」と言って幸せそうに笑っていた。
元気そうで良かった。
元気な赤ちゃんが産まれて来ますように。
心からそう思う。
「年明けたら俺らも行かなきゃなー!理さんが父親とか、どんなんなるかスゲー気になる!」
……確かに。
全然想像つかない。
ずっとあのテンションなのか?
「って、春馬も理さんと柚菜さん知ってるの?」
「もちろん!幹部はみんな知ってるよー!伝説の二人だしね!お星さま☆にも何度も行ってるよ!」
「そうなんだ。」
「それに、あそこミーティングルームみたいなのあるでしょ?あそこは俺らの秘密のアジトみたいなもんだから!」
へ?