漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
「茉弘。先にシャワーどうぞ」
「はい」と言って、バスタオルをあたしに差し出す恭はやっぱりどことなく嬉しそう。
シ、シシシシシャワー!?!?!?
「い、いいっ!!きっ、恭が先に入って!!」
とバスタオルを突き返す。
「いや……でも……」
と、恭はあたしの服へと視線を移す。
「あ。」
見ると、あたしは見事に泥だらけで、乾いた砂が動く度に床へと落ちるような状態。
そういえば、散々地べたに転がったもんな。
あの倉庫無駄に汚かったし……。
これじゃ恭の部屋が砂だらけになっちゃう。
ううっ。
ここは仕方なく……
「……お先に頂きます。」