漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
────あれからあたし達は、今後についての話をしながらお星さま☆で夜まで過ごした。
結構な時間恭の胸の中で泣いていたあたしが、漸く泣き止みみんなを見ると、
みんなは涙ぐんだ瞳であたしに笑顔を向けてくれていた。
その笑顔を見ると、せっかく止まったはずの涙がまた込み上げてきて、鼻の奥がツンと傷んだ。
あたしは、もう自然とみんなに頭を下げていた。
「沢山、沢山酷いこと言って……ごめんなさい。みんなを……騙していて、ごめんなさい!
あたし……本当は、これからもみんなと……一緒に居たいっ」
まだ、そんなに都合のいい願いを口にするのは、正直抵抗があった。
どの口がそんな事言えるんだって、自分でも思うよ。
だけど、間違いなくそれがあたしの"望み"だった。
"これからもみんなと一緒に"
ずっと呑み込んできたあたしの望み。
「当たり前でしょ」
百合さんは涙でキラキラした瞳を細めて微笑むと、あたしを強く抱き締めてくれた。
春馬はあやすように背中を擦ってくれて、直は頭を撫でてくれて、
そんなあたし達を、太一と恭が優しく目を細めて見ている。