漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
やり場のない気持ちを、枕に顔を埋めて何とか処理しようとするが、そんなの到底無理な話で……
「~~~っ!」
断片断片に蘇ってくる記憶に、恥ずかしさでそのままベッドの上をのたうち回る。
無理っ!!
あたし昨日、大胆な事ばっかり言ってた気がする!!
うわぁぁ~~!!
どんな顔して、恭の顔を見ればいいのよ!!
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
そう頭の中でパニックを起こしていると、ある事に気付いて、再び身体を勢い良く起こした。
あれ?そういえば、恭は?
"あれ"の後、あたしを抱き締めるように、確かに横で眠ったはずの恭がいない。
あたしも恭の香りと体温が心地良くて、凄く満たされた気持ちになって、いつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
「……っ!」
嫌な胸騒ぎがして、あたしはベッドから飛び起きる。
急いでベッド下に落ちていた下着と服を着て、寝室を飛び出すように出た。