漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
「どどど、どうするって何っ!?」
「分かってるでしょ?」
恭の唇が、あたしの耳元までくる。
「昨日の続き、する?」
まるで吐息を吐くような色っぽい声。
恭の息が掛かった耳が、燃えるように熱い。
熱に浮かされてるような、そんな気分になって、動く事が出来ない。
恭は、そんなあたしを見て、
「そんな顔見たら、理性ぶっ飛ぶって。」
そう言って苦笑する。
「きゃあ!?」
急に体がフワッと浮き上がって、思わず悲鳴を上げる。
あたし、恭にお姫様抱っこされてる!?!?
咄嗟に恭にしがみつくけど……
ぎゃーーーっ!!!
裸だったっっ!!
「恭っ!離してよっ!ねぇ!恭っ!」
あたしの声に聞く耳持たない恭。
そのままスタスタとベッドまで運ばれ、寝かされる。
恭は、ベッドに手をついて、あたしに被さる。
眼鏡を外す恭。
直接ぶつかる視線と視線。
あたしは、思わずギュッと目を瞑る。
すると、直ぐに恭の唇が下りてきて、あたしの唇に優しく重なる。
その唇は、段々と激しさを増していって、何度も何度も離れては重なる。
「……んっ」