漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
うわぁ!
うわわわわっ!
ちょっと!
ホント待って!!!
「もがっ……」
気が付くと、あたしは恭の口を両手で塞いでいた。
恭が目をパチクリさせている。
「あたっ……あたし、キス初心者なんだからねっ……!
て、手加減してっ……!」
は、恥ずかしい……。
何言ってんだあたし……。
顔から火を噴きそうって、こういう事を言うんだろうねっ。
てか、もう火点いてるんじゃないの!?
すると、突然恭が空気の抜けた風船みたいにへにゃへにゃとあたしの胸に沈み込む。
「き、恭っ……!」
「ったく……」
?
恭の顔を覗き込むと……
え!?
顔赤っ!!?
いつも余裕な恭が見せるそんな様子にドキッとする。