カタブツ上司に迫られまして。
「大家に連絡したか?」
「しました。今は、保険屋さんの査定待ちだそうです」
「事件性とかはあんのか?」
「あ。いえ。油に火が入っちゃったみたいです」
お隣りさんは夕飯にコロッケを揚げていたらしい。冷凍コロッケが爆発して、慌てている所に、油に火が入ってなおさら慌てたらしい。
消火しようとして消火器をかけても燃え広がり……全く間に合わなかったらしい。
驚いて固まってしまった子供たちを逃がしてから、本人も命からがらにげだした。
「どっちにしろ。大怪我した人がいなくて良かったと思います」
「そうか……まぁ、そうだな」
「不動産とも話して、大家さんの他の地区にある物件を紹介されたんですけど……」
課長を見ると、無言で先を促すから眉を困らせる。
「近くに公園があって、とーっても閑静な地域にあるマンションらしいですけど。街灯が少ない上に、ちょっと最寄り駅から遠いみたいで、バスも少ないんだとか」
「やめとけ」
あっさり言われて苦笑した。
まぁ、私もちょっとそれはないなーと思ったんだよね。
「男ならともかく、街灯が少ないって時点でアウトだ。世の中何があるか解ったもんじゃない。残業が全くない訳でもないしな」
それから、ポンポンと頭を頭を叩かれた。
「焦らなくてもいい。うちは構わないから」
「すみません」
申し訳ないしかない。
だけど、慌てて探して変な物件に入りたくないし、燃えちゃった部屋も、かなり時間をかけて決めた。
「一応、情報紙を買ってみましたが、良さそうなのないんですよねー」
「実物を見ないことにはなぁ。まわりの環境もあるし」
そんな相談をしながら、近所にあった中華飯店で炒飯を食べた。
……笹井課長って、どちらかと言うと苦手意識しかなかったけれど、こうして話してみると話しやすい人かもしれない。
そう思いながら、一日が終わろうとしていた。
「しました。今は、保険屋さんの査定待ちだそうです」
「事件性とかはあんのか?」
「あ。いえ。油に火が入っちゃったみたいです」
お隣りさんは夕飯にコロッケを揚げていたらしい。冷凍コロッケが爆発して、慌てている所に、油に火が入ってなおさら慌てたらしい。
消火しようとして消火器をかけても燃え広がり……全く間に合わなかったらしい。
驚いて固まってしまった子供たちを逃がしてから、本人も命からがらにげだした。
「どっちにしろ。大怪我した人がいなくて良かったと思います」
「そうか……まぁ、そうだな」
「不動産とも話して、大家さんの他の地区にある物件を紹介されたんですけど……」
課長を見ると、無言で先を促すから眉を困らせる。
「近くに公園があって、とーっても閑静な地域にあるマンションらしいですけど。街灯が少ない上に、ちょっと最寄り駅から遠いみたいで、バスも少ないんだとか」
「やめとけ」
あっさり言われて苦笑した。
まぁ、私もちょっとそれはないなーと思ったんだよね。
「男ならともかく、街灯が少ないって時点でアウトだ。世の中何があるか解ったもんじゃない。残業が全くない訳でもないしな」
それから、ポンポンと頭を頭を叩かれた。
「焦らなくてもいい。うちは構わないから」
「すみません」
申し訳ないしかない。
だけど、慌てて探して変な物件に入りたくないし、燃えちゃった部屋も、かなり時間をかけて決めた。
「一応、情報紙を買ってみましたが、良さそうなのないんですよねー」
「実物を見ないことにはなぁ。まわりの環境もあるし」
そんな相談をしながら、近所にあった中華飯店で炒飯を食べた。
……笹井課長って、どちらかと言うと苦手意識しかなかったけれど、こうして話してみると話しやすい人かもしれない。
そう思いながら、一日が終わろうとしていた。