カタブツ上司に迫られまして。
十七日深夜から
*****
気がついたら暑苦しかった。
目を開けると見知らぬ場所……ではなくて、暗闇に慣れてくると、私がいつも使っている部屋だと気がついた。
……喉がカラカラするし、身体が重だるいし、汗をかいてベトベトする。
えーと。確か原本さんにご飯に誘われて、課長が来て、それから……どうしたんだろ。
一応、しっかり布団に寝ているけれども……。
とりあえず、お水飲みたい。
起き上がって、スーツのまま寝ていたことに気がついて着替える。
しわしわになっちゃったけど……クリーニングに出しちゃおう。
それから部屋を出て、風鈴の音に気がついた。
縁側のサッシが開いているのかな?
そう思って廊下を覗くと、ぼんやり座っている課長に気がついた。
「課長……?」
課長は振り返り、それから片方の眉を上げる。
「起きたか?」
「はい。あの……ご迷惑、お掛けしたみたいで……」
「最初のに比べたら、大して迷惑でもねぇよ」
課長は立ち上がって居間に戻ると、コンビニ袋を開いた。
居間のテーブルの上に、缶ビールとコンビニで買ったらしいおつまみの残骸が見える。それを課長は片付け始めた。
「飲んでいたんですか?」
「さっきまで原本がいたからな」
ああ。そうなんだ。
「お前はどうした?」
「えーと。喉が渇いて……」
「あー。飲みすぎた後は乾くからなぁ」
……飲みすぎたのかな?
キッチンに向かい、グラスを取り出すと、冷蔵庫から麦茶の入ったボトルを取り出して注いだ。
「鳴海。俺にも」
言われて振り返ると、キッチンの入口に課長が立っていた。
「どうぞ」
持ったままのグラスを渡して、新しくグラスを取り出すとまた麦茶を注いで、飲みながら冷蔵庫にボトルをしまうと居間に向かう。
……なんだろう。気のせいかも知れないけれど、空気がピリピリしている気がするんだけど。
「鳴海。酔いは醒めたか?」
「え。はい。だるいくらいです」
「なら座れ」
静かに言われてドキドキした。
これは何がですか? 私……叱られそう?
気がついたら暑苦しかった。
目を開けると見知らぬ場所……ではなくて、暗闇に慣れてくると、私がいつも使っている部屋だと気がついた。
……喉がカラカラするし、身体が重だるいし、汗をかいてベトベトする。
えーと。確か原本さんにご飯に誘われて、課長が来て、それから……どうしたんだろ。
一応、しっかり布団に寝ているけれども……。
とりあえず、お水飲みたい。
起き上がって、スーツのまま寝ていたことに気がついて着替える。
しわしわになっちゃったけど……クリーニングに出しちゃおう。
それから部屋を出て、風鈴の音に気がついた。
縁側のサッシが開いているのかな?
そう思って廊下を覗くと、ぼんやり座っている課長に気がついた。
「課長……?」
課長は振り返り、それから片方の眉を上げる。
「起きたか?」
「はい。あの……ご迷惑、お掛けしたみたいで……」
「最初のに比べたら、大して迷惑でもねぇよ」
課長は立ち上がって居間に戻ると、コンビニ袋を開いた。
居間のテーブルの上に、缶ビールとコンビニで買ったらしいおつまみの残骸が見える。それを課長は片付け始めた。
「飲んでいたんですか?」
「さっきまで原本がいたからな」
ああ。そうなんだ。
「お前はどうした?」
「えーと。喉が渇いて……」
「あー。飲みすぎた後は乾くからなぁ」
……飲みすぎたのかな?
キッチンに向かい、グラスを取り出すと、冷蔵庫から麦茶の入ったボトルを取り出して注いだ。
「鳴海。俺にも」
言われて振り返ると、キッチンの入口に課長が立っていた。
「どうぞ」
持ったままのグラスを渡して、新しくグラスを取り出すとまた麦茶を注いで、飲みながら冷蔵庫にボトルをしまうと居間に向かう。
……なんだろう。気のせいかも知れないけれど、空気がピリピリしている気がするんだけど。
「鳴海。酔いは醒めたか?」
「え。はい。だるいくらいです」
「なら座れ」
静かに言われてドキドキした。
これは何がですか? 私……叱られそう?