ルームシェア。
「な、なんだよ…」
「あのね!黒崎くんって部屋の間取りとか気にする人?」
「え、いや。仕事の時は夜寝るだけだし、休みの日くらいしかたぶん家にはいないと思うからあんま…」
「そっか!!あ、もう部屋決めちゃったとかは!?」
「今日貰った資料から決めようとは思ってたけど、」
「それ!ちょっと待ってくれないかな!あと、明日休みって言ってたよね?予定とかもうある!?」
「え?別にいいけど、明日は特に…暇だったらもうちょい不動産屋回ろうかと思ってたくらいだし…」
「そっか!よかった!!あのね、実はいい部屋があるの!明日、時間貰えないかな!?」
食い気味に喋る姫島に圧倒されながらも質問に答える。
しかも今、いい部屋があるとか言ってた。
これは、最後のチャンスかもしれない。
その姫島が言ういい部屋を見てから決めるのも悪くない。