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「私、姫島雪路!中学から高校まで学校が一緒でバスケ部のマネージャーしてたんだけど…覚えてないかな?」


姫島 雪路(ひめじま ゆきじ)。その名前になんだか聞き覚えがあった。

すると、だんだんと記憶が面白いくらい呼び戻される。

そうだ!姫島だ!中学から一緒だったけど、6年間クラスは別で部活しか接点がなかったからあわまり関わらなかったけど、覚えてる!

学年でも部活でもかなりモテてたし、俺の友達も好きだったからすごく印象に残ってる。

結局、俺の友達は告白をしたんだが…まぁ、それ以上は聞くな。


「思い出した…。お前、姫島か…」


俺のその言葉を聞くなり、また笑顔になった。

前から思ってたけど、よく笑うやつだな。


「そうだよ!うわー偶然だね!あ!相席っていいかな?満席でどこも座れなくて…」

「え?あぁ…まぁ、いいけど…」

「ありがとう!!あ!もしかしておかわりするの?私も今から頼むから、ついでに行くよ!何がいい?」

「は?あー…じゃあ、普通の、コーヒーで…」

「了解!ちょっと待っててね!」


よっぽど興奮していたのか、姫島は早口で俺に聞きさっさとレジカウンターへと向かった。

俺はというと、少しついて行けず置いていかれている。

そんな彼女の背中を見送りながら、静かに自分の席に座ったのだった。

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