瞬きの星
僕は子供の声を聞いた。だから此処へ来た。

それが事件であるのかもしれないという、好奇もあって。
けれどそうした考えを真に受け止められない程の、何かがあった。
つまり。例えばこれが、幼児誘拐と監禁や死体遺棄につながる事件であったとしても。隣に座る男が、その犯人であるのだとしても。

僕は一体、何に満足をするというのだろうか。

或いは、それ自体が何らかの僕の願いであるのか。
僕が何故、此処に居るのか。
何を求めているのか。それは解らなかった。
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