優しい彼が残したもの
二度目の出会い
その日から特に何かあるわけでもなく、入学式を迎えた。
当然ながら、友達も知り合いもいなく、緊張しながら、会場に入った。
「あの、一人で来たんですか?」
座っていると、突然声をかけられた。
横を向くと、優しそうな女の子がニコッと笑ってきた。
「はい。まだこっちに来たばっかりで…」
「同じだ…そう言えば、敬語って何か違和感…」
「じゃあ、タメで!」
「うん!私は鈴木 みのり、よろしくね。」
「私は井上 綾音(いのうえ あやね)。」
そこから地元の話などで盛り上がり、すぐに仲良くなった。
みのりはこの先もずっと仲良くしてくれた。