年下*デイズ【短篇】
年下*デイズ
授業終了のチャイムがなる。
騒めきだす、2年1組の高校の教室。
そして、この教室に、この時間に、毎日来る子がいた。
「せーんぱいっ!」
「また、来たの?千秋くん」
「ここに来るの、もう習慣なってっから。」
一つ年下の千秋くんは、あたしの幼なじみの晴輝の後輩。
くせっ毛なミルクティー色のふわふわしてる髪の毛に、くっきり二重なクリクリの目の千秋くんはどこか犬を連想させる。
晴輝に会いに来てるらしいんだけど、こう毎日来るかんて、なんなんだろ、とか思う。
「晴輝っ、千秋くん来たよ〜」
「千秋、また来たのかよ〜。どんだけ俺のこと好きなんだよ」
そう言いながら、ニヤニヤしてる幼馴染みに若干悲しくなる。
「そろそろ千秋くんも晴輝に飽きるよ」
「だよな…って光!」
あたしは笑って晴輝を見る。