年下*デイズ【短篇】
そんな光景を見てなのか、千秋くんは少し不機嫌そうだった。
「先輩、いちゃこいてないで、部活行きませんか」
「後輩に怒られてる〜。清水くん、だっさ〜い」
「うっせ。じゃーな、光」
「ばいばーい」
あたしは二人に手を振った。
「光〜、帰ろ?」
「由美!ちょっと待ってっ」
バックに机の中のものを、どんどん詰め込む。
「よし、帰ろう!」
「ねぇ、光」
「なぁに?」
由美がにやりと笑っている。
こ……恐い!
「あの千秋くんって子、絶対うちのクラスに好きな人いるって!!」
「へ?」
「そうじゃない?」
よくわかんないけど、もしそうだとしたら毎日クラスに来るのも理解できる。
「あー、瑞樹とか?」
瑞樹、あたしのクラスで、一番かわいいし…。
「かもねー」
その後はあたし達は千秋くんの好きな相手について、想像で盛り上がった。