年下*デイズ【短篇】
「…それ本気で言ってんの?」
こ……声が一段と低く……っ!?
「う…うんっ!」
「……へぇ」
そして教室の温度が、5度ぐらい下がったよ……。
「千秋く……」
「仮に俺が誰かを好きだとしても、そしたら俺、その人に何もしてねぇじゃん」
「あ…そっか」
たしかにあたしと晴輝以外、誰とも喋ってない。
「俺、無駄なことはしない主義なんで」
明らかに眉間に皺がよってる不機嫌な千秋くんを、見つめる。
「じゃぁ…違うの?」
「…違わないといえば違わない。けど違うといえば違う」
なに、そのなぞなぞ的に答え方。
「…好きな人はいるんだ?」
思い切ってたずねる。
「………」
否定しない、ってことは、肯定って意味だよね…?