天空戦記
少しして、鈴麗が戻ってくる。


「今の何だったの?」

「明日の入所式のことだよ。明日は、総長や副総長、現闘神の人達も来るんだって」

「闘神・・・・・・」


その言葉に父を喪った日のことを思い出す。

父が『封魔』『怜羅」と呼んでいた二人とはあれ以来あっていない。


(もし、明日会えたら、あの時言わなかったお礼をちゃんと言って、それから)

「神蘭?」


考えに浸っていた神蘭は、その声に我に返った。


「どうしたの?ぼんやりして」

「ううん。何でもない」

「そう?明日、楽しみだね」


そう言った鈴麗に神蘭は曖昧に頷いた。
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