天空戦記
目が合ったかと思った瞬間、封魔が目を細める。

そして、そのまま機嫌を悪くしたように顔を顰めた。


「?」


式が始まっても、不機嫌そうな封魔が気になったが、式に集中することにする。

式が終わったのは、それから一時間半位してからで、訓練生になった者達が寮へ戻り始める。


「私達も戻ろう」

「うん」

「待て!」


鈴麗に声を掛け、神蘭が歩き出そうとすると、そう声がして腕を掴まれる。

見れば、壇上にいた筈の封魔がそこにいた。


「・・・・・・話がある。付いて来い。・・・・・・悪いな。こいつ、少し借りていくぞ」


後半部分を鈴麗に向けていうと、封魔は強い力で神蘭の腕を引っ張った。
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