天空戦記
3
掴まれた腕を振り払うことも出来ず、神麗は人気のない所まで連れてこられ、そこで漸く手を離された。

それと同時に、それまで神蘭に背を向け、一言も話さなかった封魔が振り返る。


「何故、お前が此処にいる?」

「えっ?」


いきなり問いかけられ、神蘭は目を丸くする。


「何故って」

「父親に反対されてたんじゃないのか?」


その言葉に、彼が父の上司だったということを思い出す。

となれば、父が神蘭のことを話していたとしても、おかしくはなかった。
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