天空戦記
「・・・・・・確かに、反対された。でも、私は・・・・・・」
「・・・・・・あいつは、軍に興味を持っているお前のことをいつも心配していた。男ならともかく女のお前を軍人にはしたくない。命のやり取りなどしない世界で生きてほしいと言って、何度か相談してきたこともある」
「・・・・・・」
神蘭の言葉を遮るように言われ、言葉に詰まる。
「お前の父は最期まで軍に入ることを望んではいなかった。それでも、入るというのか?」
「ええ。決めたの。父様の仇を取るって」
「そんな事、余計にあいつは望んでいない!だから、あいつは俺に頼んだんじゃないのか?」
「それは私が頼んだことじゃないし、望んだことじゃない!そもそもあなたがもっと早く来てくれれば、父様は助かったかもしれない。・・・・・・部下一人守れない人に、私は私の命を預けることなんて出来ない」
声を荒げた封魔に対抗するように言い返すと、彼は再び背を向けてしまった。