天空戦記


「ねぇ、いつの話なの?その村は何処?」

「・・・・・・あ、ああ。襲撃されたのは、昨夜だよ。村は此処から南西に二km位しか離れていないらしい」

「・・・・・・ねぇ、それって何だか段々此処に近付いてきてる気がしない?」


一人の少年が言った言葉に、鈴麗が不安そうに呟く。


「今は教官達もいないし、もし今襲撃されたら?」

「大丈夫だろ。教官達もそう長くは留守にはしないだろう」


先程とは違う少年がそう言った時、教官が走ってくる。


「今日の演習は中止だ。全員、寮へ戻り、身体を休めておきなさい。それと単独行動は控えるように」


硬い表情でそう言うと教官に、神蘭は胸騒ぎがした。
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