天空戦記
「はぁ、はぁ・・・・・・」
走っている内に一緒にいた鈴麗達とは逸れてしまったが、何とか男から逃れることは出来たのだろうと立ち止まり、息を整える。
(あの四人は、寮にいた他のみんなは・・・・・・)
そう思った時、近くの壁が吹き飛び、神蘭の近くに誰かが転がり出てきた。
それはこの養成所の教官の一人で慌てて駆け寄る。
「教官、どうしたんですか?しっかりしてください!」
声を掛けても、反応はない。
(これは・・・・・・、そんな)
よく見れば、その教官の身体は傷だらけで、一番酷いものからは血が止まることなく流れ出ていて、もう助からないだろうということはわかった。