天空戦記
「何?どういうこと?」
何があったのか、封魔を含めた上層部から説明はない。
だから、討伐に行った部隊に何があったのか知りたい気持ちはある。
それでもこのまま敵である男から聞くのではなく、封魔に話してもらいたくて彼を見る。
だが、封魔にその気はないのか、男を睨んでいるだけで口を開く様子はなかった。
そのうちに男が口を開く。
「そいつはな、仲間を見捨てて、逃げ帰ったのさ」
「えっ?」
「……」
何を言われたのか理解出来なかったが、その言葉を封魔は否定しなかった。