天空戦記
4
「ちっ、逃がしたか」
剣を納めた少年が神蘭達の方へ近付いてくる。
それを神蘭は茫然と見ていたが、聞こえてきた呻き声に我に返った。
「しっかりしなさい!」
「父様!」
声を掛けている女性の隣から呼び掛けると、父はうっすらと目を開く。
「神・・・蘭、よかった・・・、無事だったか・・・」
「父様・・・」
そして安心したように笑うと、父は少年と女性を見た。
「怜羅様、封魔様も、来てくださり、ありがとうございました」
「・・・いや、俺達は間に合わなかった。あいつらも逃がしてしまったし、すまなかったな」
「いえ、お二人が来なかったら、神蘭も無事ではすまなかったでしょう。・・・神蘭」
呼ばれて、父の顔を覗きこむ。
「母さんを頼むぞ。・・・・・・封魔様、もし一部下の願いを聞いていただけるなら、お願いがございます」
「・・・何だ?」
「どうか、神蘭を守って下さい。月夜から、その後ろにいる者達からも」
「・・・わかった」
「封魔!勝手に・・・」
「長い間、半分近くも年下の俺によく仕えてくれた部下への礼と、命を救えなかったことへの償いだ。・・・文句は言わせない!」
言い切った封魔に、怜羅は溜め息をついた。
「ちっ、逃がしたか」
剣を納めた少年が神蘭達の方へ近付いてくる。
それを神蘭は茫然と見ていたが、聞こえてきた呻き声に我に返った。
「しっかりしなさい!」
「父様!」
声を掛けている女性の隣から呼び掛けると、父はうっすらと目を開く。
「神・・・蘭、よかった・・・、無事だったか・・・」
「父様・・・」
そして安心したように笑うと、父は少年と女性を見た。
「怜羅様、封魔様も、来てくださり、ありがとうございました」
「・・・いや、俺達は間に合わなかった。あいつらも逃がしてしまったし、すまなかったな」
「いえ、お二人が来なかったら、神蘭も無事ではすまなかったでしょう。・・・神蘭」
呼ばれて、父の顔を覗きこむ。
「母さんを頼むぞ。・・・・・・封魔様、もし一部下の願いを聞いていただけるなら、お願いがございます」
「・・・何だ?」
「どうか、神蘭を守って下さい。月夜から、その後ろにいる者達からも」
「・・・わかった」
「封魔!勝手に・・・」
「長い間、半分近くも年下の俺によく仕えてくれた部下への礼と、命を救えなかったことへの償いだ。・・・文句は言わせない!」
言い切った封魔に、怜羅は溜め息をついた。