俺のそばから離れるな‼︎
「まぁ事務所的には大ダメージだっただろうな。俳優志望者には登竜門的な雑誌だったせいか、ドラマや映画やバラエティーの話とかも来ててすごかったし。でも、最後は俺の粘り勝ち。社長も泣く泣く認めてくれたよ」
「ふーん」
もったいない。
もしやめてなかったら、今頃俳優になって人気を博してた可能性もあったんだもん。
「けど。やめてなかったらさくらに会えなかったかもしんねーから、俺の選択は間違ってなかったんだって思ってる」
「そうやって、何でも私に結び付けるのやめてくれないかなー?」
照れるんですけど。
それと同時に、胸に何かがつっかえた感覚がした。
私は……私は。
今までして来た選択は正しかったのかな。
これまで自分が辿って来た道は間違ってなかったって、胸を張って言える?