俺のそばから離れるな‼︎


話してみないとわからないことってあるんだ。


ひとりで勝手に決め付けて、塞ぎ込んでいた日々にバイバイしよう。


これから私は前を向いて歩いて行く。



「連休中は家にいられるのか?お母さんも帰って来るから、顔を見せてあげたら喜ぶと思うぞ」



「うん、奏に言ってみる」



「そうか。カナ君もこのまま居てもいいんだぞ。カナ君になら、安心してさくらを任せられるからな」



「ええっ!?どこをどう見てそう言ってんの!?」



大丈夫だろうか、うちのお父さんは。



「目を見ればだいたいわかるんだ」



「目?」



「ああ。あれは野望を秘めた男の目だからな」



「ふ、ふーん」



私にはさっぱりわかんないや。



結局、私と離れたがらない奏がゴールデンウィークが終わるまでうちで過ごすことになったのは言うまでもない。



ついでに言うと、奏の地元にはまた今度行こうってことになった。


< 182 / 272 >

この作品をシェア

pagetop