俺のそばから離れるな‼︎
話してみないとわからないことってあるんだ。
ひとりで勝手に決め付けて、塞ぎ込んでいた日々にバイバイしよう。
これから私は前を向いて歩いて行く。
「連休中は家にいられるのか?お母さんも帰って来るから、顔を見せてあげたら喜ぶと思うぞ」
「うん、奏に言ってみる」
「そうか。カナ君もこのまま居てもいいんだぞ。カナ君になら、安心してさくらを任せられるからな」
「ええっ!?どこをどう見てそう言ってんの!?」
大丈夫だろうか、うちのお父さんは。
「目を見ればだいたいわかるんだ」
「目?」
「ああ。あれは野望を秘めた男の目だからな」
「ふ、ふーん」
私にはさっぱりわかんないや。
結局、私と離れたがらない奏がゴールデンウィークが終わるまでうちで過ごすことになったのは言うまでもない。
ついでに言うと、奏の地元にはまた今度行こうってことになった。