俺のそばから離れるな‼︎
さっきまでとは比べ物にならないほどのキスに、だんだんと体の奥が熱く疼いて来て。
全身が火照っているのがわかった。
これ以上したら、変になっちゃうよ。
「や、やだ……っやめて」
なんだか涙が込み上げて来て、潤んだ目で奏にお願いした。
「なんで泣くんだよ?そんなに俺とヤんのが嫌なんだ?」
「……っ」
わからない。
だけど、嫌じゃない。
このままどうなっちゃうんだろうって、考えたら怖かった。
ただそれだけ。
「悪かったな」
奏は悲しそうに目を伏せると、ゆっくり私の上から退いた。
今まで泣いたことなんてなかったのに、今日の態度はきっと奏を傷付けた。