俺のそばから離れるな‼︎
「さくらさんの夢が叶うその日まで、会わないと約束してくれ」
「え……?」
私の夢が叶うまで……会わない?
「連絡を取るのも一切禁止だ。その日までお互いの気持ちが変わらなかったら、結婚を認めてやる」
「「…………」」
「それと、約束通り奏は今日を持ってこの学園を退学してもらう。秋からはロンドンにある高校へ行け」
「はぁ?意味わかんねーよ。んな条件のめるわけねーだろ」
イライラしたように吐き捨てると、奏は鋭い目付きでおじさんを睨んだ。
「そうか。お前の気持ちはその程度なんだな。この条件以外で、お前がさくらさんと一緒になることは絶対に認めない。嫌だと言っても、お前にはロンドンに行ってもらう」
力強く言い切ったおじさんを前に、返す言葉が見つからない。