俺のそばから離れるな‼︎
試してやるよ
ーーピピピピ
ーーピピピピ
目覚まし時計の音に、だんだん意識がはっきりし始める。
「うーん……」
もう、朝?
なんだか、体が重い。
体っていうか、胸の辺りがものすごく。
ゆっくり目を開けると、目の前に上下に規則正しく動く誰かの胸が……。
「えっ……あ」
そ、そういえば……っ!!
昨日……私。
だんだんと頭に蘇る昨日の出来事。
目の前にいる男は、気持ち良さそうに寝息を立てながら寝ている。
な、なんで同じベッドで寝てんのー!?
昨日、隣の部屋で寝てたはずでしょ?
それなのに……っ!
起き上がろうとしてみても、上に乗った腕が邪魔で身動きが取れない。
「ちょ、ちょっと。起きてよ」
肩を掴んで揺さぶる。
だけどまったく起きる気配はなく、奴のハチミツ色の髪が揺れるだけ。