俺のそばから離れるな‼︎


近くで見れば見るほど、きめ細かくて綺麗な肌に魅力を感じる。


まつ毛も長いし。


寝ているだけなのに、ものすごく色気がたっぷりで目が離せない。


寝てる姿もカッコ良いなんて反則だよ。


不覚にも、ドキッとしちゃったじゃん。



「お、起きてよ!」



「んっ……」



「ねーってば!」



「んーっ……」



勢い良く揺さぶるけど、眉をしかめるだけでなかなか起きようとしない。


私は何とか腕を持ち上げてベッドから脱出し、隣の部屋に逃げ込んだ。



そしてサッと制服に着替え、洗面所へ行き顔を洗う。


洗面所の鏡に映るのは冴えない自分の顔。



最後に笑ったのはいつだったかな。


もうずいぶん笑ってない気がするよ。


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