俺のそばから離れるな‼︎
危険な香りがして、シラっとした目を向けてしまう。
奏に関わると、ロクなことがなさそうだと思うのは私だけ?
気付くと下校の時間が迫っていて、詳しいことを聞き返せないまま図書室を出ることになった。
やっぱり今日も、奏は私の部屋に来るみたい。
いくら拒否してみても、一歩も引いてくれないから諦めた。
「そういや、メアドと番号教えろよ」
「は?なんで?」
「なんでって……察しろよ!」
いや、ムリだし……!
っていうか、嫌だし。
四六時中一緒にいて自由を制限されてるのに、これ以上は耐えられない。
「そっちが察してよ!」
私がそう言うと、奏は心底不満げな顔をしながら唇を尖らせた。
その横顔は、まるで子ども。