俺のそばから離れるな‼︎
もらってやるよ
ありえないって。
なんで?
どうして?
きっと、これは何かの間違いだ。
そうであって欲しい。
ううん、そうに決まってる。
だって、こんなの納得出来ないもん。
「さっすが奏だな。やーっぱ、お前はやる男だと思ってたよ」
ケイがニッコリ微笑みながら得意気な表情を浮かべる。
「奏がマジになるなんて珍しいじゃん。どういう風の吹き回しだよ」
「すっげえ。なんで今まで本気出さなかったんだよ?」
数日前に行われた実力テストの結果が廊下に貼り出され、私は立ち尽くしたまま動けなかった。
『1位 桐生 奏 500点』
『2位 桐山 さくら 496点』