空の色
茜色の空
「あーおーい。まだ悩んでんの?」
気がつけば目の前に和葉のどアップ。
「同い年の男の子だって。ねー会ってみよーよ。」
さっきからうるさいこの女。
どうやら私をお見合い?的なものに連れて行こうとしている。
「和葉は相手知ってるの?」
「いや全く。写真も見せてもらったことない。」
即答な和葉にちょっとため息をつく。
「直人を信じてみようと思って。」
どんなとこでその信用を使ってるのよ……。
「もう、行こうよ!たまには遊ぼ!なんか奢るから!」
「あのねぇ。お金の問題じゃないの。そんなんで私は行かないわよ。」
ほんと、和葉の馬鹿さ加減には呆れ…
「最近できた食べ放題の店、葵は興味ないか。」
「お見合い悪くないかも。」
「はい決まり!」
一番の馬鹿は私だったようだ。