空の色
ピンポーン。
チャイムが静かに鳴り響いて、しばらくするとドアが開かれる。
「いらっしゃい。和葉やるなぁ。葵ちゃん連れてくるなんて。」
出てきたのは2回くらい会ったことのある直人さん。
「この子の大食いはすごいからね。バイキングに誘えばちょろいもんよ。」
「言ってくれんじゃん。」
笑いながら睨んでやった。
「ま、中に入って。あいつ待ってるからさ。」
「お邪魔します。」
一言ぶっきらぼうに言って中に入る。
「…広い家だこと。」
「直人の両親海外行ってるから、直人ここに1人で住んでるのよ?」
「広いなら何人いても大丈夫そうね。和葉ここに住んだら?」
私の言葉に赤面する2人。
勝ったと思いながら鼻で笑ってみせた。