空の色
「この青空を見てると、どんなに暗い気持ちに なっても、なんだか晴れ晴れとした気分になら ない?」
ふと聞こえたそんな言葉に、私はえ?と返す。
合田くんを見ると、彼もまた空を見上げている。
「なんてね。とらえ方は人それぞれ。それでも俺は、そう思うんだ。」
こちらを見て言う彼の笑顔は、私には少し眩しいような気がした。
確かに空を見てるだけで心は癒されない。
だけど……
その言葉が、痛んだ私の心に優しくはいってきた。