私の好きな人は、ヒーローでした。
「お、大沼!!たたたた竹内が!!読んでる!」

ドアのところで震えながら言っている男子、

「ん?どうしたの?」

「どうしたのじゃねぇよ。
なーに余計なことしてんだよ。」

「なっ!」

「俺がやったってことにしときゃ全て丸くおさまんのによ。」

ポンッと私の頭に大きな竹内くんの手が乗る。


……優しい手……

「ん?」

「なんだ?」

「…竹内くん、山田くんと、勝又くんのために犯人になったの?」
少し、驚いた顔をする竹内くん。

「…俺、この外見だしさ、
中学ん時でもなんかあれば俺だったし……もう、なれた。
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