私の好きな人は、ヒーローでした。
関係なけりゃぁ、いいと思ってんのか?
コイツは、
胸ぐらをつかんで顔を近づける。

「関係ねぇ?そんなんどうでもいいだろ。
アイツは!てめぇらのせいで!一生!傷ついて!一生苦しんで生きていくことになるんだぞ?!わかってんのかよ!!」


バキッバキッ――――


いっそのこと、コイツらが……

「山田……っ!キャァ!!」

殴ってる俺を見て悲鳴を上げる女2人、
その目は、恐怖心でいっぱいだった。
……アイツも、こんな目を、していたな。

「オメェらがしたことは、謝っても許されることじゃねぇ。2度と、アイツ……
大沼に、近づくんじゃねぇ!!」

「あ……あぅ……」

情けねぇ声。

「あ、あの……っ」

「アンタら。アイツらに関わってもろくなことねぇと思うぜ。女を、苦しませるような奴らだ。」

その女二人を残し、俺は、倉庫を出ていった。
< 25 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop