あのね、先生。-番外編-

「蓮くんって学校では彼女の話ししてくれないから、そこまでラブラブでもないのかなって思ってたけど」

「あんな顔されたら、もう彼女さんしか見えてないって分かるよねー」

多分、茉央ちゃん後ろで顔真っ赤にしてるんだろうな。

こんなに囲まれて、しかもチラチラ自分を見る生徒がこんなにもいて、その上ラブラブだとか言われて。

多分いいことなんだろうけど、こんな風に言われると見られたのが恥ずかしいなって俺も思っちゃうね。


「んふふ、俺どんな顔してた?」

やっぱ緩んでた?

「あんなに優しく笑うとこ見たことないし、向けられたこともないね」

「こんなに可愛いなら納得いくよねー」

確かに茉央ちゃんは可愛いし整った顔立ちしてるけど、それだけならいくらでもいるよね。

俺が彼女を手放せないと思ったのは、可愛いから、なんて単純な理由じゃない。

初めて自分の手で幸せにしたいと思えた子で、これからもこの子の隣でずっと笑っていたいと思ったから。

…って思ったら意外と単純なことなのかもしれないけど、とにかく隣にいて欲しいと思った。

彼女にとって落ち着ける場所でありたいと思った。
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