あのね、先生。-番外編-

「あたしはここも落ち着くから好きだよ?」

きっとここじゃなくても、蓮くんがいてくれれば安心できるってことは変わらないんだろうな。

でもあたしの家か。

ほんとに久しぶりだなぁ。

掃除しておかなきゃ、なんて思ってふと壁にかけてあったカレンダーを見て気づいた。

「あ、土曜日、記念日だね」

「お、ほんとだ」

緩すぎて笑えちゃう。

2人とも記念日を特別視してなさすぎて、知らないうちにすぎてたりするから。


「今どれくらいだっけ?」

「んーとねー、2年半だね」

「もう2年半かー」

付き合ってからはそれくらいだけど、蓮くんに出会ってからはもっと長い。

それこそ、どれくらいだっけ?


「じゃあ、俺が茉央ちゃんのこと好きになって…あ、もう5年くらいだ」

嬉しそうに話す蓮くんは、目を目を細めてふにゃんと笑う。

「茉央ちゃん今何歳だっけ?」

「22歳。今年で23だよ」

「そっか、俺もう29だ」

「んふふ、見えないよ」

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