あのね、先生。-番外編-
「それと、俺は茉央ちゃんのことがすげー好きで、一番大事だって思ってる事、覚えといて」
ストレートに気持ちを伝えてくれて、不安だと思うことを決してそのままにはしておかない。
だから、いつだってあたしは蓮くんだけを見て、蓮くんのそばで笑っていられるんだよ。
「んふふ、うんっ」
「あ、照れた。んふふ、ほんとかわいいねー。…あとさ、最後に一つ」
「なーに?」
今度はあたしの両手をしっかりと包んで、幸せそうにふにゃんと笑った。
春の暖かい空気がカーテンを揺らして、蓮くんの髪をふわふわと撫でた。
あらためて、こんな風に2人でいれることが幸せだなって思う。
「茉央ちゃん」
こんな笑顔を見れるなら、一生この手を離さないでいてほしい。ずっと、繋いでて。
「結婚しよう。」
あたしの胸をこんなにも締め付けて、ドキドキさせられるのはきっとこれから先も蓮くんしかいない。
ポタリと涙は出てくるけど、口角は自然と上がった。あたしきっと、今変な顔してる。
だって、たった一言でこんなにも幸せになれるなんて、あたし知らなかった。
「俺の奥さんになってください」
やっぱりあたしは幸せ者だ。